『ボンバーマンジェッターズ』3・4話感想

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3話 強敵!合体ボンバーマン

Dr.メカードが開発した合体ボンバーマン製造マシーンの導入により、今回からは生成された敵のボンバーマンと戦うという要素が入ってくる。これで従来的なジェッターズの様式は揃い、1クール目は進んでいく。

ところで、出動要請を受けて、ジェッターズの面々が普段の職務を中断し、近くの電話ボックスなり写真撮影機なりから出動していく描写はなかなかに童心をくすぐるディティールなのだが、これも物語が進行していくにつれてやがてオミットされる。惜しい。

荒い運転をする上に任務を受けて客をほっぽり投げるバーディ。こんなんでタクシー運転手としてやっていけているのが不思議である。

クモバッカ星(そのまんますぎる)の空中都市で、宇宙に一つしかない幸せの招き猫を守るのが今回の任務。今回の依頼人バジャーはこの招き猫のおかげでつぎつぎと金が入るようになり、かつての謙虚さや勤勉さを失ってしまったというのが執事の談。これは子供向けアニメなので楽して儲ける傲慢な資本家はかっこ悪く描かれて然るべし。

メカードと対峙。合体ボンバーマン製造マシーンでそのへんにいたコウモリをバットボンバーに仕立て上げる。シロボンのパワーが貯まるまで待っていてくれる敵役というのも、最近のアニメではなかなか見なくなった光景である。特撮的にはお約束かもしれないが。

今回はバーディとの連携で前回では失敗に終わったファイヤーボムを敵に命中させることに成功。一方、招き猫は破壊してしまうというドジをやらかす。わざとなのかと尋ねるシャウトの疑いもあったものの、多分ただの不注意だったのだろう。

冒頭のムジョーの「新入り」発言、そしてバットボンバー撃破後に遠くで飛び去る謎の影など、後の物語につなげる布石もきちんと打っている。

 

4話 シロボン無断発進!

ジェッターズのいつものフォーマットも視聴者に刷り込んだところでの第4話で、主人公が(実質)無許可で発進というイレギュラー展開。

ガング、ボンゴというCVアメリカザリガニのキャラとの掛け合いが小気味よい。放送当時はコメディアンという意識は特になかったが、やはり味がある配役である。メタ的な見方をするとジェッターズのメンバーの中でも本筋からは遠いために割を食いがちな立場で、そんな彼らに初めてスポットライトを当てる回ではあるが、こういう端のキャラをいかに賑やかに描けるかどうかで、作品の分厚さは異なってくるように思う。

早朝からボンバーマンとしての自主的なトレーニングを行っており、シロボンもこう見えて地道な努力をしているのが明かされるのは、ここまでドジな印象に比重が傾いていたのでけっこうギャップがある。

シロボンの放屁ギャグ。ジェッターズはギャグが基調としてはいるものの、意外にも下ネタに頼ることはあまりなかった。そんな中でここの場面で主人公が気張って放屁や次の回でのおしっこ我慢ネタは、初期でまだ路線定まっていなかったのか、コロコロコミック路線な下ネタである。ついでに、ドルフィンボンバーの貝殻ビキニやセクシーな物言いのキャラもいかにも初期の作風という感じ。

サウンドトラック「Memories of Baloons」は1話でこそシロボンが特技の風船ボムで女の子を慰めるセンチな演出に用いられてはいたものの、ガングがゴミ捨て場で独りごちる場面でかかるように、一見悲壮だがシュールだったり可笑し買ったりする場面において倒錯的に利用されている印象のほうが強い。

水に関する敵のボンバーマンを、ガング&ボンゴの協力を得て(彼ら諸共)撃破するという筋は、この回だけでなく、のちのマーメイドボンバー、サボテンダイバーボンバーなどでも再利用される。したがって今回のガング&ボンゴとの事件解決が単発のギャグ回などではなく、きちんとシロボンの新技習得とその活用への道筋が敷く起こりの回と見做せるので、なかなか侮れない。

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