『ボンバーマンジェッターズ』29・30話感想

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第29話 大きな星のメロディ

10話以来のミスティ再登場。マイティが散った戦艦の跡地でマックスと思われるアンドロイドを見つけるが……。本筋の進行としては冒頭のこのシーンで終わり。3クール前半はしばらくジェッターズの通常運行をやりつつ、間にこうした話が挿し込まれる構成が続く。

肝心の本編はというと、シロボン達が山菜採りにやってきた星はなんと巨人の住まう星だったと発覚し、そこから予期せぬ冒険を繰り広げるお話。バーディも前回、前々回から引き続き、軽いテンションで騒動に巻き込まれる。ギャグ寄りの回でバーディは登場するもガングとボンゴは未登場というパターンもまた珍しい。偶然同じ惑星に居合わせていたムジョーが途中から唐突に登場するのもまた新しい。

この回は同行していないはずのルーイが、シロボンの思考の中で語りかけてくる(物理的干渉すらしてくる)表現が多用される。ただでさえジェッターズ任務回では出番のないルーイを掟破りな方法で登場させたとも言える。それだけに、シロボンに出てくんなと言われたルーイの心境やいかに……。

シロボン達目線ではこの危険いっぱいの星から山菜を無事に持ち帰る(過程でヒゲヒゲ団と遭遇し対決)というプロットを設けて、一方では引っ越してきたばかりで一人で不安を感じている少女メロディ、シャウトを連れ去った調子のすぐれない猫のジョセフィーヌ、はぐれたバーディを拾った少年ダニーと、ゲストキャラの話をサブ的に展開し、それぞれの要素が最終的に繋がりうまく収まっていく。シロボンがシャウトを助けに行く途中で失敗していたロケットごっこなんかが解法として役に立つなどおふざけギャグの中にも伏線を張っており、ヒゲヒゲ団の宇宙船逃走バンクシーンも今回はオチに繋げているから巧みである。

毛玉を転がされる様子を見て吐き気を催すムジョー。絶対に3Dアクションゲームできない人だ。

メロディ達はこの後再登場せず、思考ルーイなんかの大胆な遊びを入れている辺り、この回自体はさほど重要でないと言わざるを得ないのだが、ゲストキャラのお悩みを、ジェッターズの宇宙に一つしかないものを巡るスラップスティック・コメディの果てに偶然にも解決してしまう1話完結のイイ話というのも、今やだいたいのアニメが虚飾や巨大な文脈を交えてしまいがちな昨今で絶滅危惧種の1話のようにも感じられる。

最後はとうとうバーディの思考にも現れるルーイ。前回の出来事のおかげかバーディはルーイ語を当たり前に理解し、たしかな成長が窺わせる……いや、このルーイは一体どういう存在だったんだよ。

 

第30話 カレーと王子様

27話がガング回かつ29話ではガング共々不在だったが、ここにきてボンゴの出自にスポットライトがあたる。(今までは最初から説明無しにジェッターズにいてはるへんな口調のふしぎな生き物だった)

なんとボンゴはカレー大好きなドドンパ星の王子さまだったのだという。主役回だからなのか、気のせいか、ボンゴ役の平井善之の声の調子がいつもより高い?

キンゴ、リンゴ、バンゴ、ビンゴ、ブンゴ、ベンゴら親族はみんなボンゴと区別がつかないボンゴ。父王キンゴの喉に刺さったトゲを取り除くために、宇宙に一つしかないのど飴の木を探すことに。

もはや定番と化して久しいシャウトの低音シロボン脅しだが、今回はガングが傍から心配しているほか、ムジョーにもその魔の手が及ぶという変化球が加わる。ガングがボンバーシュートされる、シロボンが宇宙に一つしかないものを勝手に持ち帰るなど、寄り道の回だからできる遊びが見られる。

今回敵対するサボテンダイバーボンバーは地中も水中も潜航可能、ボムもトゲトゲを撒き散らす殺傷能力の高さときてかなりのハイスペックだが、トゲトゲの身体を顧みずに味方を抱きかかえてしまう間の抜けた合体ボンバー。同じく水絡みのボンバーマンの敵として、これまでのドルフィンボンバー、マーメイドボンバーと同じくボンゴと協力して撃破。フェイントを入れてからのボムを使い分けての勝利で、伊達に30話も主人公をやってきていない成長ぶりを発揮したとも言える。

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