『ボンバーマンジェッターズ』27・28話感想

スポンサードリンク

第27話 機能便利ガング

冒頭原っぱで空を眺めるシロボンの頬を一筋の涙が流れ落ちる。そんなセンチメンタルなシーンで幕が上がるも、本編そのものはドクターアインにより虚実綯い交ぜのガングの誕生秘話(?)。前回の大団円感が夢だったかのように、いつもの調子に戻ったギャグ満載。

「機能便利ガング」どう考えても機動戦士なガンなダムなタイトルで、その回のタイトルコールまでしっかり特別仕様。

この回から、2クール目までは単独行動が目立ち、本筋に絡まない回では不在気味だったバーディがギャグシーンにも参加するようになる。あまりに些細な変化、なんの変哲もないジェッターズ流の日常描写ではあるものの、これまでの彼がマイティの失踪に気を病み、その足取りやヒゲヒゲ団の内情の調査に気を揉んでいたことを鑑みれば、とてつもなく小さいが大きな変化にほかならない。

青い稲妻を自称するシロボン&ルーイに徒競走を挑み、敗北するバーディ。これは今回限りの描写でもなく、次の回にしっかりと引き継がれる。

ガング、ボンゴの主役回なので今回も吉田玲子脚本回であるが、無骨な敵のロボットが実は女の子だったというギャグがある。ヒロシも同じくとりかへば

やなパターンだが、氏の脚本における傾向なのだろうか?

シロボン曰く「聞いたことのある声」で、高橋広樹氏が若き日のアイン役で出演。前回の大団円感が夢だったかのように以下略。若き日のボン婆さんがアシスタントとして登場するなど、視聴者もよく知るキャラクターの過去話が覗けるエピソードのように思えるが、博士の若い頃にはなかったはずの夏海館が登場するなど、どうにも胡散臭さが端々に……つーか全体的に垣間見える。

1話丸々使ってお披露目された情報の大半は、信頼できない語り手であるドクターアインにより自画自賛やら願望やらが詰め込まれ、ガングの誕生秘話やエイプリルフールである誕生日の日付すらも嘘っぱちらけだったというオチは、ドクターアインらしく回そのものが奔放である。最後に流れていったリボンは果たして本物なのかという含みはあれど。

強引に見方を変えれば、博士の言及した「ロボット三原則」「記憶を消去」という話の要素は、ジェッターズ後半の展開への触れ込みになっている気がしないでもない。

 

第28話 ルーイとおはなし

メカード、ムジョーが復帰し、ヒゲヒゲ団も元の日常に。有能だが命令無視の部下が去り、ドジだが旧知の仲が戻ってきたバグラー様は、気のせいか上機嫌。

一言で言えばルーイの言葉がわからないバーディが悪戦苦闘する話。ジェッターズが流行り風邪に見舞われ壊滅状態のため、ルーイの世話をしなければならなくなる。

前回の徒競走で負けてしまったため律儀にルーイに何でも言うことを聞く券をあげてたり、食レポまでやってたり、シャウトお馴染みのシロボン虐めまでやってたり、バーディはここにきてノリの良さを見せつける。ルーイ語学習の本まで買ってうまく意思疎通取れずにイライラしている様は2クールの最中ではなかなか考えられなかった。

戦闘隊長に復帰したムジョーはスーパー合体ボンバーマン製造マシーンでワニゲータを生成。鉄下駄でできた身体はバーディの攻撃をものともせず、ゲタボムは単騎でバーディ機動力を奪い苦戦させる強さ。3クール目で導入された新型マシーンの強さを証明する。

シロボンはそんなバーディさえも苦戦する相手に、風邪を治して戦線復帰し、ルーイの足止めを利用して撃破する。ドジを踏んで器物損壊しちゃった2話やバーディの助けを得て撃破していた3話と比較すると、成長がわかりやすい。

何でも言うことを聞く券は1回だけと言いつつ、ラーメンの美味さ(ルーイのがんばり)に免じて、ルーイの言葉を聞き入れる粋なバーディ。その結果、ルーイの有能な働きぶりによって一件落着するが、精神的な成熟さや強さではジェッターズで頼れるバーディもルーイ一匹に苦労すると吐露し、シャウトが普段からリーダーとして周囲を見ていたことを裏付ける。

この回はシャウト不在、ヒゲヒゲ団もみんなダウンと、四方八方どう見ても緊張感のないギャグ回ではあるが、ふとしたところでマイティ不在のジェッターズの穴を埋めたのがその隣にいたバーディではなくシャウトが据えられたジェッターズの人事に説得力を与えているのが侮れない。

【Amazon.co.jp限定】ボンバーマンジェッターズ 宇宙にひとつしかないBlu-ray BOX(オリジナルCDスチールケース+オリジナルB1布ポスター付き)
スポンサードリンク

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です