『ボンバーマンジェッターズ』5・6話感想

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5話 地底ゴー! ゴー! ゴー!

シャウト、ラーメン屋を切り盛りする娘でありながらチャーシューの味の違いもわからず、エレベーターの重量制限に引っかかり体重でもいじられる。前回のボンゴ、ガングに続き、回を追うごとにジェッターズの面々がコミカルな面を覗かせていくのが楽しい。視聴者的にもそろそろメインキャラクターが一通り馴染んできた頃合い。一方、バーディは1クール目はコメディからは離れて単独行動もとりがちなので、対照的である。

今回はクロダイヤ星に商売道具を求めて出動したらヒゲヒゲ団と遭遇という筋。たまたまアクシデントで無断出動したら遭遇した前回も含め、ヒゲヒゲ団との会敵パターンは、「ヒゲヒゲ団が悪事を働く→ジェッターズが出動する」という筋以外も豊富だったりする。

エイリアンの風貌をしたママが営業する「BAR TOUKA」の描写が初出。子供向けアニメに似つかわしくないアダルティーで危険な雰囲気ぷんぷんなこのシーンは。ムジョー達ヒゲヒゲ団の世知辛さを表現するのに重要な立ち位置を占めている。

ドリルジェッターの掘削で石炭探し。ドリルジェッターはこれ以外にあまり出番がないレアな搭乗機。

シロボンがピンチの時に遠くで高みの見物をする謎の人物が今回明確にインサート。ムジョーや目カードとの1クール半ばまで来て、徐々にその存在を刷り込み、次回で本格登場という流れを組んでいる。かたや所在を忘れられるガングとボンゴの冷遇ぶりにも同情せざるを得ないが、このぞんざいな扱いも後々の展開にも繋がってくるのだから用意周到。それにしても、またしても変な使われ方をするサントラ「Memories of Baloons」……。

 

6話 謎の男、MAX

マイティとの回想シーンが出てくると物語にとって重要な回であるとわかり、見る上での背筋が伸びる。これはシリーズ構成でメイン脚本の前川淳担当回の特徴でもある。と同時に、サンダーボムを投げるシーンを挟むことで今回から登場するマックスとの関連性を冒頭で匂わせてもいる。かねてからオープニングにおいても、マイティの姿が消えた後にマックスが現れる映像なので、まさに怪しさMAX。

前回までジェッターズとヒゲヒゲ団の対決を遠くから観察していた謎の男、マックスがついに登場。1クール前半でオーソドックスな単話完結をやり、ここから強敵マックスとの戦いとその素性を巡る物語が展開され始めるので、シリアス面でも見応えが出てくる。

部下の度重なる失敗を叱咤するバグラーは(この頃はまだ)いかにも上司らしい威厳があるが、その後のBAR  TOUKAのシーンで愚痴をこぼすムジョー達がそれだけに中間管理職の憂いを感じさせる。その中でもさらに雑な扱われ方をするメカードにも同情したくなるが……。

ボンバーマンで遊ぶシロボン。オンライン対戦する故郷の友達がいるさりげない生活描写があるが、シロボンはジェッターズではドジを踏んだりしても、友達もいて、ゲームもして、のちの話では野球していたりもするので、本来はこういう任務で戦うことのない年相応の少年なのだと思わせられる。

「兄ちゃんの代わり」と呟くシロボンに、「代わりじゃない」と嗜め、それでも入りたいかどうかを問うボン婆さんは、シロボンにとって厳しくも優しい親のようである。マイティのバッジを身につけているシロボンは現状兄の背中を追っているわけだが、ここでのやり取りはかなり重要な示唆を与えている。

「どうしていつも荒野ばかりなの?」と素朴に問うシロボン。背景美術泣かせのメタ発言である。(いっつも色んな惑星に行くからってその都度色んな景色を要求されると辛い)

結婚を申し込まれたとボケるシロボンにノリツッコミをするムジョー。適応力が高い。しかし不意打ちもする侮れない男。しかしボンバーマン製造マシーンはボンバーマンに当てても意味ないのは知らなかった男。

ハウジングボンバー「そうだローンは30年」「通勤時間は3時間」、そんな場所に住宅ローンは組みくない。

こういうくだらないギャグ合戦を繰り広げる中で突如登場する、ギャグ要素を寄せ付けないマックスの異質さが際立つ。マスクに覆われた容姿、マイティと同じ声、同じ投球フォームに同じ技と来て、視聴者にもシロボンにも動揺を走らせる。

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