毎度こんにちは、ワタリ(@watari_ww)です。
「恋は雨上がりのように」第3話は、話が一気に進み、主軸のあきらと店長の関係も明確に定まってきました。
アニメの3話は原作1巻の7話〜2巻の10話までを映像化。
あきらの陸上部時代の苦い記憶から店長への告白とその返事まで進行。
あきらの足先は陸上部のメンバーから外れ、バイトへ向かおうとする。足先の向きは関心のサインだと言われています。陸上を続くたくなった思いを掻き消そうと、唐突にガーデンへ向かったのではないでしょうか。シフト表は真っ白のはずなのに。
いわばどうにもならない事を、どうにかしようとして、とりとめもない考えをたどりながら、さっきから朱雀大路にふる雨の音を聞くともなく聞いていたのである。
「俺なんかのどこがいいの?」と尋ね、理由を求める姿勢には、歳を重ねて色々な経験をしたからこその慎重さが見て取れます。真摯な想いをぶつけられ、一旦はかつての若い時代を思い出すも、子供がいる歳であるという現実に引き戻される。
2人は、決して調和した関係ではない。けれど、何気ない口調が一方の心を動かす。その一方がボーダーラインである木を越えて歩み寄ることで、少しづつ関係が進んでいく。奇妙な関係の進展が面白いです。
アニメでは後輩から誘われて、半ば気が進まないまま陸上部に顔を出すことになっていますが、原作では元々見学にいくことを口約束していました。この変更は、あきらの焦りを引き立てるために妥当なでしょう。
原作にある描写でものすごく好きなシーンがあります。恋愛の相談相手に困ったのでYahoo!知恵袋っぽいサイトで質問するあきらの姿がとてつもなく可愛いのです。厳しめな回答より前向きになれる回答をベストアンサー認定する…恋愛に不器用な人間なら誰しも同じような考え方しちゃうものです…。
アニメならではの部分では、サンドイッチを食べ終えたあきらが指を口元にやりながら店長の背を見る姿がキュートでした。店長が勘違いだったのかと納得する中で、あきらが恋する表情を見せるというのがシチュエーションとしても胸が高まります。
アニメにおける効果的な変更点は、最後の二人の語り合いにも出ていました。なんてことない公園の木の下で雨宿りしていた漫画から、きれいな夜景をバックに据えたアニメは、背景描写の力の入れようを感じました。
背に浮かぶ無数の光から切り離された二人の姿が印象的ですね。舞台になっている都市の横浜が、魅力的に映ります。
今回で一気に話が進みました。むしろここからがスタートになったと言えるでしょう。二人の行く末が気になる3話でした。
(C)眉月じゅん/小学館(C)アニメ「恋雨」製作委員会
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