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こんにちは、ワタリ(@watari_ww)です。
放送開始からだいぶ日数が経ってしまいましたが、現在放送中のアニメ「恋は雨上がりのように」の感想を書いていきたいと思います。
このアニメは、わたくし原作のときから気に入っていた作品。待ちに待ったアニメ化ということで去年から楽しみにしていました。
一方、ファンにとってはアニメ化というのは不安もあるのが恒例です。
声のイメージは合うのか?
キャラデザ変わり果ててないか?
音楽や歌は盛り上げてくれるのか?
変なオリジナル入れるんじゃないぞ?
と色々な心配はあったものの、それらはすべて杞憂に終わりました。
アニメ「恋は雨上がりのように」は、最高の再創造だ!!
橘あきら役 渡辺紗弓:淡々としている時でもかわいらしい声をしていますが、
店長への恋心から動揺した時のリアクションがより魅力的。クールな女子高生のあきらにも声質で当てはまっているし、
文句なしです。
近藤正己役 平田広明:魅力的なおっさんのイメージが強いので、初めにキャストを聞いたときは、格好良すぎる!と思ったのですが、やはりそこはベテラン。しっかりと心根の優しい平凡なおっさんになりきっています。不甲斐ない印象の声もまた良いですね。
あとは吉澤(演:池田純矢)の声が想像していたより太くて低かったのにはビックリしましたが、慣れれば問題ないぐらいです。テンションはまさしくあの吉澤だったので、これからの彼の活躍?が楽しみ。
西田ユイ役の福原遥は、まいんちゃん他「チア☆ダン」等で女優のイメージが強かったですが、声優としてのキャリアもあるため、天真爛漫で幼い印象の彼女に合わせてきていて流石。あきらのクールな声と対になっていて、あきらの独特なキャラクターが彼女のおかげで引き立つ感じがあります。
とまぁ、メインのキャストはこんなところ。
他にも沢山魅力的な声優さんを揃えてくれているので、
触れたいときに言及していこうと思います。
物語は放課後にバイトまでの時間を持て余すあきらの姿からスタート。
吉澤に声をかけられるも、冷たくあしらい、時間になったら歩き始めます。
陸上部がグラウンドで走る姿と並行して、あきらも一瞬走っては直ぐにやめてしまう姿に、ちょっとした未練が感じられます。
漫画では、ここは徐ろに足を痛めるあきらの表情が映るのですが、アニメではさりげのない対比表現が用いられていてこちらもグッド。
にしても初っ端から色の使い方が綺麗でしたね。風景にも感心してしまいました。
各々に食事する多様な客層、キッチンとホールの店員たちが別々に動いていく様が映し出されます。アニメで動かされると、ファミレスの喧騒が心地よくもありますね。
あきらはあまり感情を表に出さない素っ気ない性格故に、接客もまた淡々。客前に皿を並べて、伝票を差す一連の動作もサクサク。
しかしそんな彼女の気をひく存在がいた、と。ここであきらの静かな恋心が示されます。ところが、即座に子持ちであることが判明し、儚くも崩れさってしまう。皿を落とした時の動揺が可笑しいですね。
皿を割ったときにルーチンワーク風に失礼しましたー!と高らかに謝るのはアニメ独自の描写ですね。ファミレスあるある。
あきらが想いを寄せるこの店長はズボンのチャックが開いてたりするし、お客さんに平謝りすることも珍しくない。パートのおばちゃんからも体たらくを嘆かれる情けないオッサンです。実際、石焼ビビンバのクレームで注意しようと一旦は語気を強めてキッチンに呼びかけるも、気だるそうなバイトを前にすると結局柔らかな物腰になってしまいます。ちなみにこの描写は漫画にはないオリジナル。
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でも、あきらは彼に特別な感情を抱いているようで、彼の子供 勇斗にもリコーダーを教えてあげます。目元が似ていることで時めきを感じたり、勇斗の面倒見で店長から言葉をかけられると既婚だと思っていても、やっぱり心が動く。
始まって数分でこんなにもいじらしい展開があるものですから、この時点で面白い。
結局バツイチであることがわかり、再び皿を割ってしまいます。でもこの時は前とは違って、店長が独身だというんだから、隠している想いがネガティブではなくポジティブなものでもあるっていうのがわかりますね。
友達が騒ぐ山本先輩にもあまり興味を示さないあきら。店長の特徴を言ってみるも、あまり理解されないことから、その場から去ってしまいます。
そんな折に陸上部時代の親友、喜屋武から気さくに声をかけられます。部活動に出られなくなった事情が示唆されました。
バイト先にいくとわざとか?というぐらい大きなくしゃみをする店長の姿が。現実のオッサンにもこういう人いますよね笑
好きなタイプの話を思い出したあきらは、バイト友達のユイちゃんにも振って見ますが、店長はやっぱり異性としては魅力に思われない。一連の会話の中で、あきらの他とは違う恋の感性が引き立てられていますね。
なぜ店長のことを好きになったのか。雨降りしきる日に立ち寄ったガーデンで、声をかけられ、粋なサービスを受けた思い出に浸るあきら。店長の言った通り雨は止み、あきらは晴れ空に目を奪われます。雨と空は、あきらの心の行方を映しているようです。タイトルにもある雨に着目してみると、登場人物の内面がより掴めるような気がします。
ちなみに1話は、実は結構大胆なアレンジが加えられています。AパートとBパートの構成が変えられていて、あきらの恋心を後半で明確に映すようになっており、終わり際のインパクトがありました。
原作では、初っ端1話から店長への好意を心の中で明言するのですが、それはBパートへ。Aパートの勇斗初登場エピソードは原作では2話なので、順番が入れ替わっています。
そしてBパートは原作の1話、3話そして1巻最後の8話の回想を混ぜて再構成。Bパートはあきらから店長への想いを明らかにするために必要な情報を一通り入れています。
代わりに女子たちと好きな男性のタイプを話すという話には「あきらがお土産に貰えるキーホルダーでヘンテコな物を選ぶ」というコミカルなオチがありましたが、それはオミット。Bパートの余韻を優先した形になっています。
Aパートので微笑ましい恋心の揺れ動き、Bパートであきらの趣向や恋の始まりを描くという巧みな構成により、原作以上にインパクトのある導入になったのではないでしょうか。
とはいえ原作にもアニメにはない描写があり、これもまたおもしろいのです。
店長には10円玉ハゲがあったり、
先程言ったヘンテコなキーホルダーを選ぶあきら=趣向が独特であることを示すシーンがあったり、
その他にも些細な台詞に魅力的なものがあったりするんですね。
なので恋雨は原作は原作、アニメはアニメで違う特色が出ていて、どちらも見応えがあると感じました。
2話以降もハイペースであげていきますので、よろしくお願いします!
(C)眉月じゅん/小学館(C)アニメ「恋雨」製作委員会
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