王の中の王『バーフバリ』が『アベンジャーズ』に合流したら恐らく多分きっとこうなる。

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こんにちは、朝と夕方は映画やゲームのサントラを繰り返し聞くばかりのワタリ(@wataridley)です。

特に「アベンジャーズ」のテーマソングのサビの部分での盛り上がりは病みつきになりますね。最新作「インフィニティ・ウォー」においてもテーマ曲がかかるシーンは強烈なインパクトがありましたし、テーマ曲がそれを引き立ててもいました。

ふと映画と音楽がうまく相互作用した作品というと、自分は「バーフバリ」も外せないんですよ。曲がかかるシーンは、英雄を称賛したくなるパッション、愛の楽しさに気づく耽美な雰囲気、王子の悲劇が一転し民にとっての喜びになるハートウォーミングなどが目と耳に伝わってきました。

バリバリバリバーフリやヘイサルッドラサといったコーラスは耳に焼きつきます。まさにヒーローにピッタリのテーマソングです。

バーフバリもヒーロー。ということは、マヒシュマティもマーベルヒーローがいるユニバースの交わる可能性は万一ぐらいはあると思うんです。

最近ではアフリカの奥地に隠された超文明国や宇宙の荒くれモノ達が交わりましたからね。

今回は、いたって真面目にバーフバリがMCUと交わったら何が起こるのかという妄想予測をしていきますので、よろしくお願いします。

 

キャプテン・アメリカが2人に増える

まずキャプテン・アメリカに並び立つ優れたるリーダーになるのは間違いない。

フィジカルの面では、バイオテクノロジーとは無縁の古代インドに生まれたバーフバリは何故だか超人血清を接種したキャップに勝るとも劣らない身体能力を有している。

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ヴィヴラニウム製の盾投げを彷彿とさせるシールドスローで筋肉モリモリマッチョマンの宿敵バラーラデーヴァの気を逸らし、その後間髪入れず一発ぶん殴っているあたり、彼の盾投げには相当な衝撃があるに違いない。

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蛮族カーラケーヤ戦では戦場の最中に飛んできた槍を騎乗しながら身体をよじらせキャッチし、子供を救っている。まるで「インフィ二ティ・ウォー」でワンダを助太刀するキャップのようなポージングなので、ぜひ見てほしいシーンである。

キャプテン・アメリカをキャプテン・アメリカたらしめるスピリットも、バーフバリは王族の責務として持っている。彼らの頭にあるのは、己を利する魂胆よりも他人に尽くす利他的精神だ。マヒシュマティ国民の財産と生命を任務なき時も守るという誓い、そして王宮から追われてもなお王として民のためになることをしていた心意気は、キャプテン・アメリカのそれと同じと言わずしてなんと言うか。

おまけに、一度関係が決裂した相手に「必要な時はいつでも呼んでくれ」と告げられる高潔さまでオーバーラップしている。

キング・オブ・マヒシュマティとキャプテン・アメリカが結託すれば、無敵である。

 

ブラックパンサーと同じく国力活用

片やアフリカにあるワカンダの国王、片やかつてインドに栄えた大国マヒシュマティの王たる者

ブラックパンサーは黒豹、バーフバリは「力強い腕」という意を持っており、どちらも逞しい意匠をその名に宿している。

そして奇遇なことに、両者とも従兄弟が反旗を翻し、王国を乗っ取ってしまうという事態に陥ってしまう。

しかし、絶望も跳ね除ける王としての天運が彼らを再び王座へ戻すのだ。アマレンドラは生き写しの息子マヘンドラが宿敵を討ち、ティチャラは常人なら即死の高度から落ちても生き延びる奇跡的生命力でクーデターを起こす。

王座に舞い戻った彼らが、犠牲になった者たちから得た教訓を政治に反映させるというところまでぴったり一致している。

両国の国力を比較すると、流石にテクノロジーやヴィヴラニウム年間産出量ではワカンダに引けをとってしまうが、地を響かせるほどの国民からの支持率ではアマレンドラ・バーフバリに分があるだろう。

ともかく、彼ら2人の王がアベンジャーズに入れば財政的・資源的・人員的な不足はまず起きないだろうという安心感がある。

「インフィニティ・ウォー」におけるワカンダは大規模戦場になっていたが、マヒシュマティの肥沃な国土もいざという時は活用できるだろう。

(C)Marvel Studios 2017

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第2枠のアイアンマンになる

バラーラデーヴァの鋼鉄チュッパチャップスによる大打撃を食らった際の脳天から響き渡る金属音がバーフバリの体が異様なまでに丈夫であることを示している。

鎧をダンボールのように引きはがせるバラーラデーヴァを持ってしても胸を抉るのに時間がかかったことを鑑みるにバーフバリの肉体は鉄にも等しい硬度であることがわかる。実質アイアンマンである

スーツを纏わずして鉄並みに硬い肉体は、アベンジャーズに加入しても十分通用するはずだ。

アイアンマンに大きく穴を開けられている飛行能力にしても、機動力と速攻性さえ気にしなければ、ヤシの木カタパルトで埋め合わせられる。

(C)Marvel Studios 2018

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科学技術の結晶たるアイアンマンと、原始的マッスルパワーの象徴たるバーフバリは、実は似た者同士なのである。

 

ホークアイと双璧をなす弓術

複数の矢を同時に、しかも正確に敵に当てる技術はホークアイとバーフバリ双方に共通している驚くべきスキルだ。しかもホークアイは多彩な矢を使いこなす技能を持ち、バーフバリは射撃中に攻撃されても敏速な回避や弓を用いた近接戦闘することも可能。強みがそれぞれにある。

(C)Marvel 2015

バーフバリに焦点を当てると、問題になってくる場面がある。デーヴァセーナが盗賊に襲われそうになったシーンだ。ここにバーフバリが颯爽と現れ、次々と敵を倒していく。耽美なロマンスも繰り広げられ、なんとも気持ちの良いヒット音にごまかされがちだが、実はひとつ大きな超能力がここで用いられている。

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なんとバーフバリ、いくら矢を使っても背中のストックが減っていないのである。これはすごい。マヒシュマティの王たる者、矢は自ら生成できるというのだ。

さすがのホークアイもこれにはびっくりだろう。

きわめつけは「王の凱旋」で開始5分とたたぬうちに巨象をいなした後、巨象で矢を射る圧倒的インパクトである。

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ホークアイが鷹の目に由来する渾名とするなら、バーフバリは象の鼻の如きスケール感を振りまくエレファントノーズといえよう。

2人の弓術が合わされば遠距離攻撃にて最強のはずだ。

 

ソーとバーフバリ=神と神

流石に神にしてヒーローのソーにはスペックで大きく引けを取ってしまうところはあるだろう。

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ソーという名は北欧神話に出てくる雷神トール(英語読みがソー)まんまである。バーフバリは先ほども触れた通り、サンスクリットで「力強い腕」といった意味だそうだ。

故にアベンジャーズの中でもひと際戦闘能力のスペックが高いソー。「インフィニティ・ウォー」においても、キャプテン・アメリカやブラックパンサーらが苦戦していた敵の大軍を、ストームブレイカーを手に入れたとはいえ、雑魚敵を蹴散らすかのように倒していた。

蛮族カーラケーヤとの戦いにおけるバーフバリも無敵といっていいほどの武勲をたててはいたが、ソーに比べると破壊力は見劣りしてしまう、

しかし、バーフバリも劇中ではシヴァ神の加護があるかのような神秘を秘めた存在として君臨している。作中たびたび挿入されるコーラスにおいても、シヴァ神と重ね合わせられるかのようにうたわれている。

さらに、バーフバリの高徳な人格は、まさに神話の登場人物化のようである。混沌とした戦場でも民を救い、王宮を追われ身分をやつしても人助けに知恵を絞るのだから。

暴れまくる象もカレー粉をまぶして宥めたり、手柄を横取りしたバラーラデーヴァに屈託のない笑顔を向けるほどにとびぬけた心の清らかさならば、ムジョルニアハンマーも持ち上げられるような気がしないでもないから不思議だ。

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体こそ人間ではあるが、ハートはソーに匹敵するといっていいだろう。

キャラは被っていても、インド的濃いイケメンマッチョのバーフバリと、今ではすっきり短い金髪白肌マッチョのソーは、タイプの異なる格好よさもあるので、共演を想像すると浪漫を感じて仕方がない。

 

「宇宙よ これが映画だ」

日本よ、これが映画だ」と宣っていたアベンジャーズの日本広報。当時色々批判もあったが、そんな騒動が日本で沸いていたことなど世界は知る由もなく、「アベンジャーズ」は世界で最も成功した映画の一つになった。

一方バーフバリもアベンジャーズに匹敵するほど挑発的でデカイ宣伝文句を掲げている。空前絶後のアクション、豪華絢爛な歌と踊り、常識破壊のインパクト、人類史上最大の映画叙事詩、宇宙最強の愛と復讐の物語…胃もたれしそうなぐらいにこってりした肉厚ビーフステーキを大量に盛り付けられたような美辞麗句のラッシュである。ところが、このどれもが一切宣伝詐欺になってはいない。全て事実だ。

宇宙を引き合いに出してもまるで小さくは見えない一大スペクタクルに、人間の強さと弱さ、愛と憎しみを物語に織り込み、バーフバリという圧倒的な存在を放つ英雄がその映画の真ん中に据えられている。

「アベンジャーズ」の「日本よ、これが映画だ」にしても、大資本を一作に集中投下し、大衆が熱狂し、世界中で愛されている状況を見れば、全くの的外れではない。日本ではこれほどまでに巨大なコンテンツは存在しないし、映画界の市場規模を比べてみても差は歴然としているのはまぎれもない事実だ。

2013年公開の「桐島、部活やめるってよ」ではこの宣伝を逆手にとって「ハリウッドよ、これが日本映画だ」という宣伝をうっている。

こうした姿勢も一方で大事だと思う。映画の在り方は多様で、お金がたくさん動いている方がエライという価値観が支配してしまえば、たちまち芸術の幅は狭まってしまう。予算がかけられなくとも、英語を喋らなくても、視覚効果が用いられていなくとも、映画は映画なのだ。

そうした多様な映画価値観の中に、敢えて挑戦的なコピーを打って出るバーフバリとアベンジャーズの前のめりな宣伝姿勢だって、もちろんその多様性の枠組みの内側にいる。

名作誕生だの、泣ける映画だのといった使い古された宣伝文句に比べて、底知れないほどの賛美や尊敬、誇りを喧伝できるこの2つの映画は通底している部分がある。広報が組んだらもう大変なことになるんじゃないだろうか。

 

フェミニズムのその先へ

バーフバリは愛する者に対する態度も真摯である。女性として丁重に、というわけではなく、あくまで1人の自立した人間としてみなす。

何しろ、大国の王子バーフバリが見初めた小国の王女デーヴァセーナに対して掛ける言葉が「私はあなたのものだ」である。王族の次期国王のセリフとは到底思えない。愛の誓いを受けたデーヴァセーナも「あなたのために死ぬことはあっても、あなたのために生きることはない」(日本語字幕ではニュアンスが少々変わっている)という束縛カップルが目ん玉ひん剥いて驚きそうな1人の人間としての独立と自立を宣言する。

2人は人間的に強かであり、互いに相手をリスペクトし合う関係性を構築している。

古代インドの話だというのに、近代的価値観を照射したとしても、彼らの彩度が薄れることは決してないのである。

マーベルも現在、「アントマン&ワスプ」「キャプテン・マーベル」といったヒロインの名前をタイトルに据え、堂々と活躍する作品を発表し始めている。時代の流れとしてという見方もできるが、どんな意図があるにせよ、こうした先進的な取り組みを自分は支持する。

そこにバーフバリ的な自立心と他者尊重のスピリットを組み合わせたら、男女平等という目下の目標に留まらず、全人類にとって良いことだ。バーフバリのストロングな登場人物たちのパワフルな精神性を、大人気ヒーロー映画を通じて全人類に伝えられたら、世界はきっと変わるだろう。

 

まとめ: 英雄は文化を飛び越えて格好いい

御覧の通り、バーフバリは1人で複数のアベンジャーズの機能を担えるポテンシャルを秘めたとんでもないキャラクターである。

共演するには時代が違いすぎるだろうとか、アマレンドラとマヘンドラがごっちゃになっているだろといった突っ込みどころはあるだろうが、ここはスマブラXに出演したスネークを思い出して、許してほしい。

(顔はネイキッド、装備はソリッドのスネーク。子供のころスマブラXやりながら疑問に思っていた。)

それに、ここまで圧倒的な魅力に満ちた英雄譚がほかの大作映画と共通点を持っている事実を前にするとそんな細かいことはどうでもよくなる。

マーベル映画の多種多様なヒーローはバーフバリにはない魅力をいくつも持っている。スパイダーマンやアントマンといった個性的ヒーローはバーフバリをもってしても代替できない存在であるし、彼らは時に悩んだり、仲間内で衝突したりもする人間臭い面も持っている。そこが映画的な面白さにもなっているだ。

何はともあれ、バーフバリは世界的ヒットを受けてネットフリックスで前日譚の製作が決定しているし、マーベルも来年公開の「アベンジャーズ4」以降も拡張を続ける。

文化圏を飛び越えて伝わってくる魅力的な作品のこれからを、楽しみにしたいと思う。

ここまでこんな個人的な想像に付き合っていただき、ありがとうございました!

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